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子どものうつ病Childhood depression

子どものうつ病について

方針イメージ

子どもにもうつ病があるのかしら。ただ、思春期にはこんなふうに考えるのはよくあることではないのかしら・・・。
そんなふうにお母様お父様方が考えられることはよくあります。
子ども自身に尋ねますと、
自分は、以前の自分とは違って、楽しいことも楽しいと思えないし、いつも嫌な気分でいるし、いちばん困るのは、勉強しようと思ってもできない。
子どもさんがこのように語っても、思春期とはこんなもの誰にでもあるもの、と思われがちです。
うつ病は、今までとは違った状態であって、うつ気分や、いままで楽しいと感じていたことに興味がもてなくなるといったときに考えられます。うつ病の治療といっても、かならずしも薬物治療というわけではありません。ただ、薬物治療だけではなく、どのように子どもさんに接するとよいか、今、どんな生活をするとよいかを考えましょう。
そのお手伝いをさせていただきます。

子どもさんのうつ病ですが、どんなふうに訴えられるのでしょうか。どんなふうに、子どもさんは、感じているのでしょうか。一例として、こんなふうにとイメージしてみてください。

もう何もやりたくない。
これまで、人にやれと言われたことばかりやってきた。
一生懸命やった。どんなに一生懸命やっても成果はなかった。それでもやるべきだといわれた。努力はするものだと言われた。そんなに努力してないのに、自分よりできる子はいる。いつも努力し続けるのに、自分より疲れない子もいる。そういうことを誰かに言うと、努力が足りないという返事ばかり返ってきた。
やりたくないのか、やれないのか、もうわからない。
いつも寝てばかりいると叱られているけど、眠れてない。ベッドから身体を起こせないだけ。起き上がると、顔の表情に叱られる。そんな顔をするなと言われる。必死で起き上がった、そのことを誰もわかってくれるはずはない。自分だって自分の様子を見られたくない。頭は、何も働かない。身体中がだるい。疲れている。落ち込んでいる。この嫌な気分さえなければと思う。何故かわからないが、涙がいつも目の奥にある。つらい、寂しい。でも、誰とも話せない。動くこともできない。考えることもできない。感じることができるのは、痛み、頭が痛い、どうしようもない。
死にたいと思うわけではない。でも、生きているのは、本当につらい。水を飲むのも、喉や胃腸が動いたことを身体が本当に負担に感じるんだ。喉が渇いて、つらい。食べたいなんてない。眠れない、眠っても、すぐ目が覚めてしまう。誰にもわかってもらえない。

十代のうつ病ですが、学校に行かないで寝てばかりいる、学校に行かせたいと御両親がクリニックに連れていらっしゃる子どもさんに、このように訴えられることがあります。

十代というのは、不安定な時期で、自分に自信が持てず、将来は不安で、自分がやっていることはこれでよいのかと悩んでいます。
友だちにどう思われるか気になり、屈託なく話せた頃の自分はどこにいってしまったのだろうと思います。不安は、うつに先行します。対人関係の不安は、うつになることが多いといわれます(Garber J, et.al 2016)。
十代にも、うつ病があると考えるのでなく、十代にうつ病のリスクはいっぱい、十代にうつ病を経験することは多いと考える方がよいでしょう。
十代から、うつ病は増えます。では、それより小さい子どもは、どう表現するのでしょうか。不安や攻撃性(反抗など)でしょう。
子どもに不安は多いのです。子どもは、けんかしたり反抗したりするものでしょう。
そういうときに、いちばん大切なことは、「だれも自分の気持ちをわかってくれない」と思わせないことです。自分の気持ちを受け入れてくれる人がいる。自分の気持ちを表現できる、自覚できる、その感情を自分が受け入れるということです。それが、治療にも予防にも、最初の1歩なのです。その基盤が大切なのです。それがレジリエンスにもなります。自分で自分を受け入れるという強さを持っているとよいのです。また、他の人に自分の感情を受け入れる援助を頼めることも強さです。自分の感情を殺し、他人の考えで動く、その悲鳴を聞くのです。

Garber J, Brunwasser SM, Zerr AA, Schwartz KT, Sova K, Weersing VR.
Treatment and Prevention of Depression and Anxiety in Youth: Test of Cross-Over Effects.
Depress Anxiety. 2016 ;33(10):939-959

非定型うつ病
非定型うつ病は、その名前から、とても特別なものとおもわれがちですが、そうではありません。ひとの感情は、遭遇する出来事によって影響をうけますし、感情と身体的な問題は関連が深いといっているという素朴な提案のように響きます。

非定型うつ病の症状は、
#良い出来事に反応してうつ気分が解消する
#過食
#過眠
#自分の身体を重たく感じること
#人間関係の中で拒否や批判に敏感なこと、これは、うつ病の時期にもひどくはなるが、うつ病になる以前から長く気質として持っていることが多い。

非定型うつ病は、十代で始まることが多いと思います。クリニックの外来にも、小学校時代から友だちや教師の言動に過敏で、相手がどう思っているか気にし続けてきたという子どもたちが訪れています。過眠で朝が起きられず、目が覚めたとしても、身体が重く起き上がることができない、という症状です。自分の好きなアニメのイベントには、出かけることができます。

非定型うつ病は、双極性障害と関連が深いといわれます。対人関係の過敏さ、不安の強さは、養育体験との関連がいわれることもありますし、また、現実に多くのストレスが成育歴の中にあることや現在の生活の中にもあること、そして過敏で、そのストレスを感じやすいという側面もあると思います。

非定型うつ病のうつ病の中にいると、不安で身体は重たく動けないでいます。絶望感があるかもしれません。しかし、自分がどんなことがきっかけで憂うつになっていくのか、どんな状況が自分を不安にさせるのかということを、不安から遠ざかってみたときに、考えてみるとよいと思います。うつ状態が改善したときに、不安なところに無茶に戻ろうと努力を重ねてしまって悪化させるということをしなくてもすむし、うまく環境に戻れたときは、自分のストレスコーピングは今回はどうしてうまくいったのか考えて今後の自分の生活に生かしていけるでしょう。

不登校について
学校を長期に欠席するとき、これまでは、どうしても、不登校と一般には判断されてしまうことが多いようでした。
(不登校は、日本固有の病態ではなく、英語では、School refusal もしくは、School refusal behavior と言われています。しかし、これを和訳して登校拒否と言ってしまうと、古い言葉をつかうと批判されてしまうので、不登校としたいと思います。)
子どもが、心理的もしくは精神医学的な問題で、欠席するとき、それは、不登校という病態だけではないと考えてみましょう。

子どものうつ病でも登校が難しくなることはあります。
子どもには、うつ病はないだろうと考えられてきた精神医学の歴史もあります。子どもには、うつ気分を感じるような超自我が発達していないだろうと考えられてきたのです。
最近は、うつ病は、子どもから老人まで広くみられると考えられています。
子どものうつ病がわかりにくいのは、憂うつな気分を子どもは、衝動的な行動や反抗的な言動をすることがあります。また、思春期に起こりがちな出来事への悩みというように訴えます。「もうどうしようもない」と感じてしまって、勉強にうるさくいう家族に大声で反抗している子どもがいます。行動をみていると「うつ病」がイメージしにくいのだろうと思います。友人とのいきちがいから孤立してしまって、「誰も自分をわかってくれない」とひきこもりがちになる子どもは、思春期の悩みとしか考えられてこなかったのでしょう。一方では暴言暴力になるような子どもと他方で孤独になり孤立していく子どもを同じ「うつ病」とするのはどうかと思われるでしょう。しかし、感情では、「どうしようもない」という絶望感と何をしても楽しくないという気分をもっています(猪子、2012)。
うつ病の人は、重症であるときに、このように、社会的交流がむずかしくなることは十分に考えられます。
しかし、うつ病の人は、社会的交流を保とうと努力することが多いことも特徴です。メランコリー型のうつ病の子どもは、重症になるまでは、家族にも気をつかい、どうしようもなくなってから、学校に行けないと訴えるのです。
また、非定型うつ病は、気分の反応性(楽しいことがあると気分が明るくなる)があります。食欲の増加、過眠、鉛様の麻痺、そして対人関係の拒絶への敏感さをもっています(APA, 2013)。非定型うつ病の概念は、パーソナリティーと臨床特徴を組み合わせたものです(Parker G, et al, 2002)。初期に非定型うつ病を記述したWest SDら(WEST ED, et al, 1959)は、食欲の増加、過眠を言わず、倦怠感を特徴としてあげています。鉛様の麻痺は、倦怠(Klein DF , 1993) もしくは倦怠感と無気力(Liebowitz MR, et al, 1984)に代わって定義されたものです(Parker G, et al, 2002)。したがって、非定型うつ病の初期の記述は、対人関係の拒絶への敏感さと倦怠感と無気力です。
非定型うつ病の子どもは、抑うつ気分のあるときには、倦怠感を強く訴えます。非定型うつ病の子どもは、うつ病だけではなく、対人関係に敏感な気質が、うつ病になる以前から見られます。その不安への対応が、うつ病への対応だけでなく必要であると考えられます。
このように、うつ病を見たからといって、うつ病への対応をしていればよいというものではなく、対人関係に過敏な不安な子どもを見たからといって、それは、将来の、うつ病のリスクと考えて、うつ病の経過や現在のうつ病を否定できるものでもないのです。

次に、社会不安障害の子どもについて記したいと思います。社会不安障害の重症の子どもと長期に亘った不登校の子どもとは、ときに区別しにくいように思われるかもしれません。
社会不安とは、社会的状況への恐怖で、社会的状況とは、知らない人のいる場面か他の人に注目されるような場面です(APA, 2013)。社会不安障害は、成人にみられるものと考えられていましたが、児童にもみられるという認識が広まっています(Beidel DC,et al, 2001)。子どもは、知らない人のいるところに行こうとしないなどの行動であらわれます。子どもの社会不安障害は、ソーシャルスキルが十分でありません。友人が少なく、孤独で、課外活動をしません(Beidel DC,et al, 1999)。社会不安のある人は、自分を見ている人と向き合い、“見られている自分”(Rapee, et al, 1997)を意識します。社会の中の自分を見出だすとき、他の人に見られていると考えて自分を見ます。社会に恐怖を見出してしまう傾向があります。社会に向かったとき、意識は周囲のことにとらわれてしまいます。自分を評価しない人に意識がいってしまいます。自分が不安に感じていることも、不安な自分を他の人はどう思うかということに考えがいってしまいます。
不安障害の認知療法は、まず、自分の不安の感情を知ることです。そして、ネガティブな認知を修正すること、それから不安に対処する方法をもち、苦痛な状況に能動的にかかわり、自身で強化していくことです(Kendall PC, 1994)。社会不安障害への認知療法は、心理教育、スキルの習得(ソーシャルスキル、問題解決、主張するトレーニング)、認知の再構築、苦痛で恐怖のある状況にかかわることです(Albano AM, et al, 1995)。
実際に、小学生が、不安を抱えて学校を欠席したときに、なんとか保健室に行こうと試みるものです。「保健室に行っても、今日は、教室には行かない」と母親と約束し、母親も保健室の先生にそうお願いします。これができると、子どもは、自信を取りもどします。「自分も学校に行けるんだ」と認知の再構築ができると思うのです。しかし、保健室に長く通えるようになると、子どもと母親の約束というコントロールから、外されてしまうことが多いように感じます。学校の誰かが、「少しでも教室に行ってはどうか」という提案を子どもだけの前でしてしまうことです。きちんと断ることができると、それは、スキルの習得です。評価すべきことです。しかし、これが、評価されないのが現状ではないでしょうか。不安だから、イヤと言えない、だから教室にいる、教室にいて不安だけれども保健室に戻ると言えない、それで、教室にいる。これが学校では評価されてしまう。自分の感情が承認されない。不安への対処の最初の一歩は、自分の不安の感情を自分自身が認識することです。それを周囲も評価していくことです。
社会不安は、限られた状況にだけ不安を抱くときには、その不安を話してくれることが多いでしょう。こういう状況に緊張すると話してくれるものです。しかし、より広範な状況に不安を感じるときは、話すこと自体が不安です。かれらは不安な感情を受け入れることが難しいのでしょう。子どもの社会不安障害は、子どもに生活のスキルをおしえていき、できるという自信をもっていくことを共感していくことでしょう。
社会的な交流を避けようとするのは、社会不安障害と回避性人格障害です (APA, 2013)。回避性人格障害は、社会不安の極端な形なのかもしれません(APA, 2013)。子どもには、人格障害の診断は慎重でなければなりませんが、回避性人格障害の特徴をもつかどうかということは、考えておくべきことでしょう。社会不安障害の重症であるのが、回避性人格障害と考えられます(Chambless, Fydrich, & Rodebaugh, 2008; Heimberg, Hope, Dodge, & Becker, 1990, Rodebaugh TL, Gianoli MO, Turkheimer E, 2010)。
学校に登校しない、周囲の人と交流しようとしないということは、社会不安障害や回避性人格障害と関連がある可能性もあります。かれらは自分に自信がなく、相手から好かれてないと思っていて、相手の反応にびくびくしています。遠慮がちで、自分の考えや感じたことを口にしようとしません。相手も緊張してしまうか、親密な共感のある会話ができないことを感じます。そして、率直で生き生きとした他の友人との会話を求めて、その場を立ち去ってしまいます。
かれらの自己評価の低さを理解し、自信をもっていけるよう援助することが、かれらの不安への治療の始めのステップでしょう。

さて、不登校といわれている学校に不安をもつ病態についてこれより記します。
不登校は、学校にいくのを嫌がるようになることから始まります。不登校は児童期に、学校を欠席するようなことがなかったとしても、学校に行くことを嫌がるような時期があります(Hersov, 1972)。
小学校時代には、登校することはできますが、不登校の子どもたちは不安を感じています。小学校時代に登校を嫌がる子どもたちは中学校では不安は大きくなります。登校しないという行動には、学校のもつ何らかの特性への不安があります。ある子どもは、クラスメートとうまくいかないと訴えるかもしれません。他の子どもは、試験への不安を話すかもしれません。このような不安を訴えるけれども、小学校時代の子どもは、登校することができることが多いです (Hersov, 1972)。
小学校時代の登校を嫌がる子どもをみたときには、成長とともに何とかなるだろうと問題を先送りしてしまいやすいものです。しかし、中学校になって、登校することができなくなったときは、周囲に自らの感情を話さなくなることをよく経験します。わたしたちは、不登校の子どもの学校についての不安を知っていますが、それは、かれらが感情を話してくれたからです。かれらが感情を話すには、批判される不安、自己評価の低さに打ち勝っていかなくてはなりません。精神科医としては、感情を受け入れます、感情を批判しません、という態度で臨みます。自己評価の低さを少し話したときは、「そんなふうに自分では自分のことを考えているの」とその苦しさに共感しようとし相手の自己評価を否定も肯定もしないようにつとめます。もちろん医師として患者に対して陽性感情をもっていることはその場に応じて伝えます。かれらが、不安を話すために戦っているものを一緒にやさしく応援する感じです。そういうときに、学校で感じる不安を話してくれます。
登校できない子どもが、そのことによる困難や感情の動きを話そうとしないことに、周囲の人たちは無力感を抱いてしまい援助の方向を見失ってしまいやすいものです。登校できない子どもたちが、困難に向き合おうとしない、感情を表現しようとしない、そして援助を求めようとしないのは、理由があります。
かれらと話そうとするには、より早期に登校に不安があるが登校することができているとき、かれらの批判される不安や自己評価の低さを理解し、それらの不安に対して話を訊く方も受容的に不安を和らげるように接しなくてはなりません。そうすれば、かれらは、不安を話し、自らの不安を知り、不安な感情への対処を身につけていこうとするでしょう。

不登校というよりも、学校への不安をもち、行動としては学校を欠席する子どもたちは、います(Hersov, 1972)。その子どもたちは、どんな不安をもっているのでしょうか。
まず、学校や教室に関連した不安です(Kearney CA, Albano AM, 2001)。体育館とか運動場とか教室とかです。とにかく学校や教室に関連したことを思い出すだけで不安。制服を着た子を見かけただけで不安となります。これは、不安と語られるようなことが少なく、緊張する、気持ち悪くなる、頭痛がする、お腹が痛くなるといったように表現されることの方が多いでしょう。新しいクラス、教室に、いつまでも緊張が取れない、我慢していると、自律神経が悲鳴を上げてしまうのでしょう。
次には、学校の社会的状況への不安です(Kearney CA, Albano AM, 2001)。クラスメートや同級生との対人関係、教師との関係、校長先生や主任の先生との関係です。友だちといると相手の気持ちを考え、友だちのやりたがらない仕事を自分がやることが多く、友だちを自分から誘うことができず、友だちに嫌と言えないといった過剰な友だちへの配慮があります(猪子、2006)。かれらは、友だちにいじめられないかと不安で、仲のよいグループからはずれてしまうのではないかと気になり、友だちに笑われたことがいつまでも気になります。
そして、自分がクラスメートの前で評価されるような状況を不安に思います(Kearney CA, Albano AM, 2001)。音楽の時間の歌の独唱や社会の時間の研究発表、英語の時間のスピーキング、体育の時間の皆の前での実技、教室の黒板に数学の解答を途中式からみんなの前で書くようにといった課題、このような大きく分けて3通りの不安に対して、子どもたちは、そのような対象や状況を回避しようとする傾向があるのです。不安な状況からの回避を決して叱ったりしてはいけないのです。不安というものは、不安の感情が低いときから認知して、対象を知り、その対処するスキルを教えたり、本人が考えたりしたことを承認していくことなのです。それが、精神医学がおしえていることです。

このように、学校を欠席するからといって、不登校というわけでもなく、不登校の病態をもつから、不登校だけというわけでもありません。不登校に社会不安障害がともなうことはありますし、うつ病がともなうこともあります。不安への対処は、子ども自身が、不安という感情を知って、その対象を自らが理解し、対処のスキルを身につけることです。

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Parker G, Roy K, Mitchell P, Wilhelm K, Malhi G, Hadzi-Pavlovic D.
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Christopher A. Kearney , Anne Marie Albano
When Children Refuse School: A Cognitive-Behavioral Therapy Approach Parent Workbook
Academic Press (New York, 2001)

猪子香代
子どものうつ病
慶應義塾大学出版会 (東京, 2012)

猪子香代
不登校の予防ワークブック―学校への不安チェックリスト
しいがる書房 (名古屋, 2006)


うつ病と双極性障害II型

  1. 2018年4月マライアキャリー双極II型と自身で語る。

    最雑誌People で、マライア・キャリーは、双極II型と自身で明らかにしました。
  2. 2001年、彼女は心身ともに衰弱し、双極II型と診断されましたが、本人自身は、そのときは信じたくなかったと語っています。
  3. 「最近になって、治療.にいきついた。それまでは、激動の毎日だった。治療を受けてからは、私のまわりには前向きな人たちがいて、私が好きなことー歌を書き音楽をつくることをすることにもどった」
  4. 双極性障害とはなんでしょう

    双極性障害とは、気分、エネルギー、活動性のレベルそして日々の生活の能力が、きわだって変動することです。
  5. 元気のよすぎる時期と落ちこんだ時期があります。

    双極II型とはなんでしょう

    マライア・キャリーは、このタイプだと語られています。落ち込んだ時期は、双極I型と同じように体験し、元気のよすぎる時期は、いわいる躁病ほど重症でなく、すぐに入院しなくてはというようなことにはなりません。
  6. 子どもにも双極II型はありますか

    若い人の「うつ病」には双極II型の可能性を考慮します。もちろん、子どものうつ病も、双極II型の可能性を考えて治療します。
  7. 治療

    抗うつ剤は、うつ病の治療の選択肢のひとつです。双極II型の可能性を考えると、精神安定剤、気分安定剤も考えます。

FAQ よくあるお問い合わせ

うつ病と診断されたら、学校を休まないといけませんか?

うつ病と診断した患者さんに、学校を休むことをすすめるわけではありません。できれば、学校生活を送りながら治療することをめざします。学校生活や友だちとの関係そして家族との関係がうまくいくことを目標にします。自分なりの充実した毎日を過ごすことができるのが大切です。学校に何とか通っているけれども、勉強はできない、成績が悪いことを本人は気にしている、もう学校に通うよりも家で勉強して自信をつけさせた方がいいのではないかとお母様が考えられることがありますが、本人には、いまは何ができるか、何をしなくてはいけないか、何をしたいかということを確認して、最初の小さなステップはどこに踏み出すとよいかを考えましょう。小さな確実なステップが治療には大切です。本人は焦っています。周囲も焦ってしまって、すぐによくなる方法を探してしまいます。いまできる確実な一歩は何かは必ずわかります。本人だけでなく家族も状態をよく知って一歩進めたことを確認していきましょう。


子どものうつ病についての本はありますか?

猪子香代著「子どものうつ病」慶應大学出版を参考にしてください。
また、猪子は他にも子どものうつ病についてのマンガの監修などもしています。参考にしていただければ幸いです。


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